ローカル鉄道の時間旅行
杉森涼
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京急蒲田から天空橋、モノレールで大井競馬場へ


 京急本線の横浜から品川までは、通勤で使っていたので数えきれないほど乗っているが、羽田空港へはバスがあるので今まで空港線には乗ったことがない。
 路線図を見ると京急蒲田から分かれた空港線は、羽田空港手前の天空橋で東京モノレールに乗り換えることができる。天空橋という名前にも惹かれるものがあるので、このルートで大井競馬場へ行ってみようと思う。

京急蒲田から天空橋へ

 2025年1月。
 横浜から特急に乗って京急蒲田で乗り継ぎ、穴守稲荷で下車、天空橋までのひと駅区間を歩くことにする。
 穴守稲荷の改札を出ると下町の雰囲気があり、10分ほど歩くと穴守稲荷に着いた。大きな鳥居をくぐって参拝。

穴守稲荷神社
穴守稲荷神社

 穴守稲荷神社は、干潟に堤防をつくって新田を開墾した江戸時代に祀ったのが始まりだという。
 拝殿の右には千本鳥居があり、奥には高さ11mの稲荷山が見える。今日は南風が強く無数の赤い幟がたなびいている。

穴守稲荷神社の拝殿と千本鳥居
拝殿と千本鳥居

 30本くらいの千本鳥居だが、戦前は数万基にも上ったという。千本鳥居をくぐって上社が建つ稲荷山に登る。これは京都の伏見稲荷を模したのであろう。
 らせん状に階段を登った高さ11mの頂上からは、かつては海や富士山を見渡せたらしいが、国道とその周りに建っているビルしか見えなかった。

穴守稲荷神社の上社が建つ稲荷山
稲荷山

 穴守稲荷から天空橋駅へは徒歩10分ほどだが、周辺は再開発中で遠回りをさせられる。海老取川に架かる弁天橋を渡ると天空橋に着いた。
 天空橋という駅名とはかけ離れた殺風景なところで、飛んでいく飛行機が見えるのかと思っていたが期待はずれだ。京急もモノレールも駅は地下にあり、天空など見えない。
 この駅の前身である羽田空港駅が開業したのが1956年。空港へのアクセス駅だったが、立地が悪いなどで、その機能はまったく果たされなかったという。
 1964年に東京オリンピックに合わせて東京モノレールが開業。現在の羽田空港第1・第2ターミナル駅が開業した1998年に天空橋駅に改称された。
 天空橋からはモノレールの普通電車に乗って大井競馬場前へ向かう。

天空橋駅
天空橋駅

天空橋から大井競馬場へ

 電車に乗って地上に出ると、ちらほらと停まっている飛行機が見えて整備場に着く。
 右に京浜運河を見ながら走り、次の昭和島で快速の通過待ちがあり、天空橋から10分ほどで大井競馬場前に着いた。上り電車なので下車したのは私一人だ。この先の天王洲アイル、浜松町へは何度も乗ったことがある。
 競馬場へ行く前に駅周辺を眺めていると、かつての余部橋梁のトレッスル橋に少し似ている感じがする。

大井競馬場前駅と京浜運河
大井競馬場前駅と京浜運河

 北側を眺めると、かもめ橋の左には高層マンションが林立している。浜松町からの下り電車が着くと、続々と競馬場へ向かう人たちが下りてくる。競馬場までは徒歩5分ほどである。

天王洲アイルへ向かうモノレールとかもめ橋
天王洲アイルへ向かうモノレールとかもめ橋

 北門から入場すると、まずパドックがある。とくにお目当ての馬がいる訳ではないが、久しぶりに見にきたくなった。

大井競馬場のパドック
大井競馬場のパドック

 パドックを見てコースへ向かう。あまり能力がないレベルの低い無名の馬たちだが、走っている姿には迫力がある。地響きがしてあっと言う間に通り過ぎていく。
 約30分毎に行われるレースの度にコースとパドックを往復する。競馬場は広いので、半日いれば簡単に10000歩は超えるだろう。


レースのゴール前

 モノレールも見えるが、走っている馬と一緒に撮るのは立地的に難しい。何レースか観て、徒歩10分ほどの立会川から京急に乗った。

大井競馬場のコースとモノレール
コースとモノレール



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