ローカル鉄道の時間旅行
杉森涼
  TOP > 鉄道歩き旅 > 月島から清澄白河へ

スカイツリーと隅田川のライトアップ


 東京の夜景に、スカイツリーと隅田川に架かる橋のライトアップを眺めながら、月島駅から清澄白河駅まで歩く。

月島駅から永代橋へ

 2024年1月。
 地下鉄半蔵門線に乗り、永田町で乗り換え、月島に16時30分に着いた。ここから隅田川に沿って北へ、スカイツリーを眺めながら清澄白河駅まで歩く。
 その間に中央大橋、永代橋、隅田川大橋、清州橋の4つの橋が隅田川に架かっていて、日没の15分後から23時までライトアップされている。普段は何気なく車で通りすぎるだけであったが、改めてじっくりと歩いて眺めたい。
 月島駅から佃のマンション群の中を1kmほど歩くと斜張橋の中央大橋で、主塔は兜のデザインなのだという。
 中央大橋の真ん中にはテラスがあり、南には佃大橋や高層ビル群、北には永代橋やスカイツリーが見えるが、まだライトアップされていないので、しばらく河畔に佇む。


中央大橋から見た夕暮れ

 やがて佃大橋が緑色に、永代橋が青色に点灯し、スカイツリーも様々な色に明滅しはじめた。
 隅田川に架かる橋と言えば勝鬨橋だろうが、令和9年3月頃まで塗装工事でライトアップはされないらしい。なので、今日の目的の一つが永代橋である。私が最も多く渡ったことがあるのが永代橋かなと思う。
 しばらく中央大橋を対岸へ渡ったり、くぐったりしながら高層マンション群の夜景を眺める。


高層マンション群の夜景

 永代橋は関東大震災の復興事業により、大正15年に再架橋されたアーチ橋で、国の重要文化財に指定されている。
 橋自体の見た目はどうと言うことはないのだが、青色のライトアップに妖しくぼわっと照らされる隅田川、南には高層マンション群の夜景、北にはスカイツリーが見えて、とても絵になる橋だと思う。
 東京での夜景は、冬の晴れた寒い日が最も綺麗に見れるので見にきた訳だが、寒くてブルブルー震える。西野カナさんの「会いたくて 会いたくて 震える」のメロディーが頭の中で流れた。

中央大橋から見た永代橋とスカイツリー
永代橋とスカイツリー

 17時30分になるとスカイツリーのライトアップが「幟」に点灯された。スカイツリーのライトアップには「粋」「雅」「幟」と「特別ライティング」があるようで、今夜は橘色の「幟」で、そよ風にはためく幟の旗、また賑わいのイメージだという。
 中央大橋から右岸の遊歩道を600mほど歩くと永代橋に着く。ウォーキングやジョギングをしている人が多く、こんな遊歩道が家の近くにあるのは羨ましい。18時になってだいぶ暗くなってきた。青い光が美しい。

青色にライトアップされた永代橋
青色の永代橋

 永代橋からもスカイツリーが見えるが、隅田川大橋が首都高なので殺風景な感じがする。南にはビル群の夜景が広がるが何かもの足りない。
 やっぱり、永代橋は渡るよりも見るものだと思う。永代橋の川底には地下鉄東西線が走っている。

永代橋から見た隅田川大橋とスカイツリー
隅田川大橋とスカイツリー

永代橋から清洲橋、清澄白河駅へ

 永代橋から左岸の遊歩道を400mほど歩くと隅田川大橋で、上段が首都高、下段が一般道になっている。大きな橋なので渡ったりくぐったりするのが大変だ。
 箱崎ランプに近く大型車などの交通量が多いのでかなり揺れる。手の平サイズのミニ三脚を抑えながらブレないように写真を撮る。赤提灯の屋形船が頻繁に通っていく。

隅田川大橋から見た永代橋と月島の夜景
永代橋と月島の夜景

 隅田川大橋は単なる高速道路の橋だが、隣の永代橋と清洲橋の眺めはよい。

隅田川大橋から見た清洲橋とスカイツリー
清洲橋とスカイツリー

 隅田川大橋から左岸の遊歩道を600mほど歩くと清洲橋に着く。だいぶ冷えてきて運動をしている人も見かけなくなった。
 清洲橋も関東大震災の復興事業により、昭和3年に再架橋されたアーチ橋で、国の重要文化財に指定されている。優美なデザインから「震災復興の華」と呼ばれたそうだ。
 清洲橋から隅田川は北西へ遡るので、ライトアップされた橋とスカイツリーが見えるのはここまでである。左端には黄色に輝く新大橋が見えている。
 清洲橋から東へ1kmほど歩いて、清澄白河駅には19時すぎに着いた。

清洲橋から見た新大橋とスカイツリー
新大橋とスカイツリー

月島駅から勝鬨橋、勝どき駅へ

 後日、月島から下流へ歩いた。緑と黄色にライトアップされた佃大橋から隅田川の左岸を下流へ向かうと、白くライトアップされた勝鬨橋が見える。
 隅田川で最も有名なのが可動橋である勝鬨橋だろう。こちら葛飾区亀有公園前派出所によく登場する橋である。
 1940年に完成、東洋一の可動橋と呼ばれたが、トラック輸送の時代となって船舶通航量が減少すると、1970年を最後に開閉が停止となったという。また、1968年までは都電が通行していたらしい。
 その勝鬨橋へ向かって歩いて行くと、高層ビルの間に真っ赤な東京タワーが見える。

勝鬨橋と東京タワーのライトアップ
勝鬨橋と東京タワー

 振り返るとスカイツリーも小さいながら見える。その手前には佃橋、新大橋、永代橋が重なり合っている。

佃橋とスカイツリー
佃橋とスカイツリー

 勝鬨橋をくぐり、河口手前の築地大橋まで脚を延ばして東京タワーを眺める。勝どき駅から大江戸線に乗った。

築地大橋と東京タワー
築地大橋と東京タワー


 鉄道歩き旅
 富士山へ向って 富士急行歩き旅
 三島から修善寺へ いずっぱこ
 富士山を眺めながら 岳南電車
 夜景を見ながら晴海から有明へ
 スカイツリーと隅田川のライトアップ
 スカイツリーの特別ライティングと浅草寺
 (つづく)

 廃止直前・北斗星の旅
 北斗星の輝き
 南の果て襟裳岬へ
 苫小牧から道南を一周
 北斗星で上野へ

 北海道ハイキング
 函館山の夜景
 大沼と渡島駒ヶ岳
 有珠山と昭和新山
 洞爺湖と西山火口
 母恋富士と白鳥大橋
 札幌・円山と藻岩山
 異国情緒漂う函館元町

 北海道フリーパスの旅
 新幹線と漁港の秘境駅
 黄色いハンカチの夕張
 石勝線夕張支線を歩く
 東の果て納沙布岬へ
 本土最東端から歯舞へ
 釧網本線と釧路湿原
 秋のオホーツクを歩く
 旭川から吹雪の留萌へ
 留萌本線を増毛へ歩く
 北の果て 宗谷岬へ
 宗谷本線の秘境駅@
 宗谷本線の秘境駅A
 函館本線の秘境駅探訪
 当別トラピスト修道院

 秋の乗り放題パスの旅
 東京から青森へ
 青森から苫小牧へ
 苫小牧から釧路へ
 塘路からサルボ展望台
 細岡から釧路湿原
 昆布盛から落石へ

 東京近郊の電車と四季
 河津桜発祥の伊豆へ
 三浦海岸の河津桜
 小湊鉄道の桜と菜の花
 御殿場線の衰退と桜
 江ノ電で鎌倉の紫陽花
 箱根のあじさい電車

 鉄道歩き旅
 富士山と富士急行
 富士山といずっぱこ
 富士山と岳南電車
 晴海から有明の夜景
 スカイツリーと隅田川