異国情緒漂う函館元町昨日は久しぶりに札幌を観光した。時計台やテレビ塔、大通公園などを見た後に円山や藻岩山にも登った。 今日は函館へ向かい元町を散策して宿泊、明朝にスーパー白鳥で青函トンネルを抜けて青森へ、新幹線で東京に帰ることにしている。 札幌から函館へ2015年10月30日。朝6時にホテルを出る。荷物は昨晩、自宅へ送ったので身軽である。北18条から地下鉄に乗って札幌駅へ向かう。 6時20分頃に札幌駅に着いてJRのホームに上がると、北海道新幹線開業と同時に廃止されるという「急行はまなす」が到着したところであった。 急行はまなす はまなすは青森を22時18分に出て、翌朝の6時7分に札幌に着く、JRで唯一の定期急行列車である。特急ではないからブルートレインとは呼ばないのかも知れないが、ブルートレインそのものだ。 はまなすの赤い花が描かれた黄色いテールマークを見てホームを歩いて行く。B寝台があり、横になって寛ぐ犬が描かれた「のびのびカーペット」があり、先頭車両には人だかりがしている。10人ほどのサラリーマンやOLが写真を撮っていた。 そろそろ時間となり、札幌6時36分発のスーパー北斗で一気に函館へ向かう。と言っても函館へは遠く約319kmもあり、3時間40分もかかる。指定席を取ったが乗車率は30%程度で、自由席でも十分だったようだ。 スーパー北斗 晴れていれば眩しくてカーテンを閉めるが、今日は曇っている。左窓に噴火湾を眺めながら、函館に10時14分に着いた。この後はゆっくりと函館の街を散策しようと思う。 函館山の山麓・元町を散策異国情緒漂う街と言われる函館は、江戸末期に国際貿易港として開港し、とくに元町は欧米の影響を受けて栄えた中心地である。函館山の山麓、海を見下ろす各坂には、洋風建築の教会群や旧領事館が点在しており、ロマンあふれる元町をゆっくり散策しようと思う。 函館駅から青函連絡船の摩周丸などを見て、朝市を抜け海沿いを20分ほど歩くとベイエリアで、明治時代に建てられたという赤レンガ倉庫を函館山が覆うように見えてくる。 ベイエリアは、はこだて明治館、金森赤レンガ倉庫、函館西波止場など、買い物や食事など観光客で賑わっているところだ。 赤レンガ倉庫と函館山 私は歩くのが好きだが、函館駅前からベイエリアの最寄である十字街まで、市電に乗るのもよいだろう。北に位置する五稜郭へも市電が便利だ。函館湾沿いを西へ歩いていけば、北海道第一歩の地碑などがあり、緑の島へ渡ることもできる。 まずは函館山へ登るつもりだったのだが、ロープウェイは点検のため運休中、さらに空がどんよりして展望が効かないので、またの機会にしようと思う。 ベイエリアから市電の軌道を横切り、19ある函館の坂で最も有名な八幡坂を上がってみる。かつて箱館八幡宮が建っていたことが名前の由来だという。上まで登って振り返ると、函館港や摩周丸を見下ろせる、函館の景色の象徴とも言える。 八幡坂 周辺には教会群が点在し、函館ハリストス正教会やカトリック元町教会などの洋風建築が美しい。渡辺篤史さんの建物探訪ではないが、いろいろと散策したくなる。 函館ハリストス正教会は、1859年に建てられたロシア領事館の付属聖堂が始まりという。現在の建物は1916(大正5)年の再建で、6個の鐘があり国の重要文化財。日本の音風景100選になっている鐘の音は、ホームページもが聞くことができる。 函館ハリストス正教会 カトリック元町教会は、1859年にフランスの宣教師が仮聖堂を建てたのが始まり。現在の建物は1924(大正13)年の再建で、赤い屋根と風見鶏がのった高さ33mの鐘楼が印象的だ。 函館聖ヨハネ教会は、明治7年に英国の宣教師が伝道を開始したのが始まり。現在の建物は昭和54年の再建で、十字架のデザインが特徴だ。函館山の展望台から見ると、建物自体が十字架の形になっているのがおもしろい。 教会群のある八幡坂周辺から西へ歩くと、旧イギリス領事館や旧函館区公会堂が建っている。旧イギリス領事館は1913(大正2)年の建築、ティールームで本場英国の紅茶を味わえるという。建物裏の庭園からは函館山の山頂を眺めることができる。 旧イギリス領事館から見た函館山 旧イギリス領事館から一段高いところには、明治43年に建てられた旧函館区公会堂が建ち、国重要文化財になっている。すぐ近くの元町公園には観光案内所があり、函館港を見渡すことができる。ドックの向こうには雪で白くなった渡島駒ヶ岳の尖った山容が見えた。 さらに西へ歩けば、1909(明治41)年築、赤レンガ2階建の旧ロシア領事館、称名寺や高龍寺が建っている。海沿いまで来ると、ペリーの時代まで遡る外国人墓地から見下ろす海の景色が素晴らしい。この後、市電で五稜郭まで足を延ばしたりして、ホテルに宿泊。 函館から東京へ2015年10月31日。早く目が覚めてしまったので、明け方の元町を1時間ほど歩いてみた。緑色の街灯に照らされた八幡坂から見る函館港が紫色に染まって綺麗であった。 夜明けの八幡坂 函館駅から7時24分発の特急スーパー白鳥に乗り、新青森へ向かう。津軽海峡の車窓を見ながら木古内をすぎて青函トンネルに入ると、次に北海道に来るときは新幹線が走っているんだなぁと思ったりして、9時33分に新青森に着いた。 9時52分発の新幹線に乗り換え、軽く駅弁を食べてひと眠りすると13時4分に東京に着いた。函館から5時間40分、北海道新幹線が開業すれば4時半に短縮される。 |
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函館山の夜景 大沼と渡島駒ヶ岳 有珠山と昭和新山 洞爺湖と西山火口 母恋富士と白鳥大橋 札幌・円山と藻岩山 異国情緒漂う函館元町 |