有珠山と昭和新山3日目は有珠山に登って洞爺湖などを散策、今日も宿泊する室蘭へ戻って測量山から夜景を見ようと思う。 昨日、渡島駒ヶ岳へ登って2日連続の登山になるが、筋肉痛もなく脚の調子がよい。 有珠山からは洞爺湖や羊蹄山、噴火湾などの展望が素晴らしいというので楽しみだ。 東室蘭から有珠へ2015年10月27日。ホテルを出てまだ暗い中を歩き、東室蘭発5時50分の普通列車長万部行きに乗るのだが、ホームは閑散としている。 東室蘭駅 3両編成の列車は10人ほどの客を乗せて出発、噴火湾沿いの室蘭本線を北西へ向かう。 6時15分に北舟岡という駅に着くとホームは海に面していて、雲が多いが朝焼けが美しく、一度下車してみたくなる駅である。 有珠に6時29分着。ここから歩いて有珠山へ登る。有珠山の山頂は噴煙を上げているので、正確に言えば登るのは有珠山の外輪山だ。 有珠駅 有珠駅から有珠山へ登るガランとした無人の駅舎内で靴ひもを結び直して出発。国道37号線を北西へ数分歩き、右折して有珠山方面への道に入る。右に有珠駅が見える踏切を渡り、道標にしたがって寂しい集落を歩いていくと、中腹から噴煙が上がっているのが見える。 駅から徒歩25分、道央自動車道をくぐるとすぐ登山口に着いた。 案内板には「遊歩道」と「登山道」の表示があるのだが、私は遊歩道とはこの辺りを散策する道だと勘違いしてしまった。 登山道 後で地元の人に教えてもらったのだが、遊歩道が登山者が一般的に歩く道で、登山道とは西暦2000年の噴火前まで使われていた車道だそうだ。 確かに私が登った道は、ずっと広い砂利道で変化に乏しかったが、少し紅葉が残っており、早朝の空気が清々しかった。 50分ほど緩やかに登ると、8時前に外輪山遊歩道の中央部の火口原展望台に飛び出した。 この展望台では左から小有珠(1663年)、有珠新山(1977年)、オガリ山(1822年)、大有珠(1853年)を一望できる。年代は噴火によって形成された年である。 左には銀沼火口があり、噴煙が上がっている。 火口原展望台 有珠山の外輪山を散策まずは外輪山遊歩道を東へ、ロープウェイの山頂駅へ向かう。傍らに薄っすらと雪が積もった、草原につけれれた道を歩いていくと、傾斜45度、269段の木の階段が現れた。 一ヶ所だけ踏板が壊れていて躓いたが、階段を登りきると銀沼火口を見渡せる展望台だ。大きな火口から噴煙が上がっており、遠くにはわずかに洞爺湖も見えている。 荒々しいが脆そうな山肌の有珠山頂(標高733m)を見るとロープウェイ山頂駅に着いた。 ここには大きなウッドデッキの展望台があり、左には洞爺湖、右には標高398の昭和新山が下方に見渡せる。 洞爺湖と昭和新山 昭和新山は有珠山の噴火により、畑が隆起して1945年にできた山だ。こちらも噴煙が上がっている。 展望台から見下ろすとアメーバ、または蜘蛛がうごめいているように見える。洞爺湖は四方を山に囲まれて、巨大なカルデラということがよく分かった。 ロープウェイで観光客がたくさん上がってきたので、そろそろ出発しよう。山麓の昭和新山駅からロープウェイに乗れば、たったの6分だそうである。 ロープウェイと昭和新山 ふたたび火口原展望台まで戻り、左に噴火湾を見ながら西へ歩いていくと、渡島駒ヶ岳が海に浮かんでいる。 途中に下山口の標識があり、ちょうど登ってきた地元の方に尋ねると、こちらが山登りの道だという。すぐ先の行き止まりが南外輪山展望台であった。 洞爺湖の向こうには、少し靄がかかっているが、山頂が雪で白くなった羊蹄山が見えて眺めがよい。 ロープウェイ山頂駅からここまで約1時間、観光客はここまで来ないのでとても静かだ。 洞爺湖と羊蹄山 有珠山から下山しばらく休憩して、登山口まで2.6kmの遊歩道を下る。まだ10時なので、これから洞爺湖畔や西山散策路に行くつもりである。何人か地元の登山者がいて、ここは活火山なのでヒグマはいないが、内陸に入ったホロホロ山やオロフレ山にはよく出るという。 紅葉が残る道を下って、11時に登山口に戻ってきた。 登山口近くの紅葉と黄葉 有珠駅までの車道を歩き出すと、後ろから来た車が止まり声をかけられた。先ほど下山で会った人で、有珠駅まで乗せてくれるという。 札幌からたまに登りに来ているそうで、いろいろを教えていただいた。駅近くの踏切は北斗星やトワイライトエクスプレスなど、撮り鉄の人たちでいっぱいになったらしい。 有珠駅に戻り、近くの郵便局で風景印を捺してもらう。 この後は路線バスで西山散策路、さらに洞爺湖畔へ向かうことにする。 (つづく) |
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函館山の夜景 大沼と渡島駒ヶ岳 有珠山と昭和新山 洞爺湖と西山火口 母恋富士と白鳥大橋 札幌・円山と藻岩山 異国情緒漂う函館元町 |