ローカル鉄道の時間旅行
杉森涼
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根室本線の鈍行で釧路から新得・滝川へ


 3日間有効の秋の乗り放題パスを買って、昨日までの2日間は釧路湿原と別寒辺牛湿原を散策。今回の旅の一番の目的を達したが、まだ、きっぷ(7710円)の元が取れていないと思う。
 3日目の今日は釧路から根室本線の鈍行で滝川へ向かうので、300km以上の移動距離である。途中の新得から東鹿越は、2016年8月の台風で不通となっているので代行バスとなる。

釧路から新得へ

 2017年10月22日
 釧路5時42発の帯広行きの普通列車はキハ40の一両。乗客は数人程度で閑散としている。駅に着いたときは夜明け前で暗かったが、発車する頃には明るくなってきた。途中の帯広までは3時間、終点の新得まで約4時間半である。

 
釧路駅  

 外は寒かったが、車内は暖房が効きすぎていて暑いくらいだ。厚内で10分以上停車、上りスーパーおおぞらの通過と下り普通列車との待ち合わせがあった。この特急に乗れば新得には1時間半も早く着けるのだが、のんびり行こう。
 8時39分に帯広に着くと27分も停車時間があるので、途中下車して駅ビルでお土産などを見て歩いた。

 
帯広駅  

 再びキハ40に乗って、終点の新得に10時01分に着いた。結局、釧路からここまで乗客は数人だった。新得駅前には火夫の像があり、街路樹の紅葉が鮮やかだ。
 新得から東鹿越への間は、2016年8月の台風で不通となっているので代行バスである。それまで時間があり、お腹も空いたので名物の駅そばを食べる。

 
新得駅  

新得から代行バスで東鹿越へ

 バスの乗客は私と高齢の男性の2人だけである。運転手さんにどちらの車窓がよいか尋ねて右側に座る。
 篠ノ井線の姨捨駅、肥薩線の矢岳越えと並び、かつて車窓日本三大車窓と呼ばれた狩勝峠を今日はバスで越えていく。曇っているが十勝平野を見渡せる。晴れていればもっとよい眺めなのだろう。

 
狩勝峠付近  

 狩勝峠から下って落合駅に着くと、しばらく時間調整があり、運転手さんが駅舎の鍵を開けて、構内を案内してくれた。

 
落合駅  

 ホームは2面あり、線路には雑草が生えている。跨線橋の入口はブルーシートで覆われていて痛々しい。付近の線路の崩壊箇所が多いそうで、残念だがこのまま放置され、廃線になってしまうのだろう。

 
落合駅  

 落合の集落を後にすると、バスは空知川の渓谷に沿って走る。
 落合の次は、高倉健さん主演の映画「鉄道員」のロケセットである「幌舞駅」や「だるま食堂」が残り、観光名所になっている幾寅駅で、5人ほど乗ってきた。幾寅駅は定刻なので休憩はなかった。

 
幾寅駅  

 幾寅を出て。かなやま湖が現れると、12時ちょうどに東鹿越駅に着いた。代行バスはここまでで列車に乗り換える。発車は12時9分なので慌ただしい。30分くらい散策したいが、次の列車が3時間後では仕方がない。

 
東鹿越駅  

東鹿越から滝川へ

 東鹿越12時09分発の滝川行きの列車に乗り、富良野へ向かう。バスで一緒だったおじいさんは駅に着くたびにタバコに火をつける。私も一本いただいて雑談。
 「北の国から」の脚本家である倉本聰さんが、空気の綺麗なところでは、いくらタバコをすっても病気にならない、そのようなことを言っていたのを思い出した。確かにこういうところでは美味しい。
 乗客は12、3人で、かなやま湖の眺めがよさそうな右側の席に座る。

 
東鹿越駅  

 列車は、空知川のいダム湖である かなやま湖に沿って走る。左岸から右岸に渡る鉄橋から見た紅葉と湖に映った山並みが綺麗であった。また来たくなる景色だが、廃線になる日もそう遠くはないだろう。

 
かなやま湖  

 トンネルに入り、かなやま湖から離れと山間に畑が広がってきた。

 
下金山駅  

 下金山、山部、布部と停車していくと、徐々に住宅も増えてくる。

 
布部駅  

 やがて広大な田園風景となり、富良野に12時49分に着いた。富良野での停車時間は4分しかないので、ホームの写真を撮る以外は何もできない。

 
田園風景  

 富良野を12時53分に発車し、滝川へ向かう。こちらは根室本線だが、富良野線と比べると本数も極端に少なくローカル感がかなり強い。富良野で降りた人が多く、乗客は数人だけになった。

 
富良野駅  

 30分ほどで、星の降る里・芦別に着く。富良野から滝川の間で最も大きな街だが、閑散としている。90年代、芦別でドラマ「さすらい刑事旅情編」の回があった。カナディアンワールドとか今もあるのだろうか。

 
芦別駅  

 13時57分、根室本線の起点である滝川駅に着いた。駅前にはグライダーがある。釧路から8時間15分もかかったが、それほど長くは感じない。それがローカル線のよいところだ。

 
滝川駅  

 今夜は旭川で泊まり、明日は札沼線の沿線を散策するつもりである。

 (つづく)


 秋の乗り放題パスの旅
 【1日目】東京から青森へ
 【2日目】青森から苫小牧へ
 【3日目】苫小牧から釧路へ
 【4日目】塘路駅からサルボ展望台へ
 【4日目】細岡駅から釧路湿原へ
 【5日目】糸魚沢から厚岸へ、別寒辺牛湿原を歩く
 【6日目】根室本線の鈍行で釧路から新得・滝川へ
 【7日目】札沼線は爆弾低気圧が接近中
 【8日目】雪の美瑛をレンタサイクルで散策
 【8日目】富良野から星の降る里・芦別、夕張へ
 【9日目】三菱石炭鉱業大夕張線跡を辿る
 【10日目】苫小牧から深夜のフェリーで八戸へ